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島根の旅 その4 - 森山窯へ

2012年8月29日 水曜日


永見窯を後にして森山窯へ行きました。
島根の温泉津にある森山窯。大きな登り窯があるやきものの里です。


お伺いした時には、森山さんがちょうど高付皿を作っていたところでした。



森山窯にお邪魔すると、毎回とても温かく素敵なおもてなしをして頂くのですが、今回はシャーベット!高付皿に盛られ、ミントも添えられて何とも美しい!とても暑い日だったので氷たっぷりのお水と一緒に。


この時間は、作業をされている森山さんもご夫婦揃って時間を共にして下さいます。嬉しいおもてなしです。
今回も轆轤を回している所でしたが、森山さんも一緒にお話をして下さいました。


いつも森山さんがおっしゃるのは「できるかぎり自然に近いものを作る」ということ。釉薬も灰などを使い地元ものでご自分で作られます。生き物がそうであるように、器も土から生まれ土に帰ると感じるのが森山窯です。


作業場や隣の展示場には、いつも素敵な草花が奥様によって生けられています。
このミルク入れも可愛らしい!1人用のポーションにぴったりです。
近々オンラインでもアップいたしますので、どうぞお楽しみに。

その場で注文をさせて頂いたのですが、あっという間に時間が過ぎ、気づくともう日が落ちていました。
温泉津の美しい景色。こんな素敵なところで森山窯の器は作られています。

島根の旅 その3 - 永見窯へ

2012年8月28日 火曜日


湯町窯を訪れた翌朝。
永見窯にお邪魔しました。永見さんご自身で作られた単窯がある永見窯は、緑がとても生い茂っていました。
イノシシやクマも出没するというこの場所は、お寺の手前のとても静かな場所にあります。


永見さんは、全てご自分でなさいます。
年6回窯入れをされているのですが、土掘りから始まり、窯を焼く際に必要な薪を作るべく木を切りに行くのも全てお一人でされています。どの辺りの木を伐採していいか、その土地の方と相談してからトラックに乗り、チェーンソーで切りに行きます。あまりに積みすぎて途中トラックが道を登れなくなり、積んだ木をまた下ろしてトラックを移動させ、また木を積み直したこともあるとか!切った木を蒔きにすべく、永遠と薪作り作業に入ります。
この薪の美しい並べ方も永見さんらしい!


窯入り口には「REVOLUTION」と永見さんの字で書かれています!


手前のレンガは、もう使わなくなった古いレンガを頂いたものだそうです。
この窯も永見さんご自身で作られたものですが、今までに6-7個は頼まれて窯を作っているとの事。
今は単窯(窯1つ)で作業されていますが、登り窯(窯複数の連なり)にしようと計画されているとのこと。窯を作られた当初は、単窯にして何回も焼けばいいと思っていたそうですが、やはり実際やってみると単窯では作れる数がどうしても限られてしまうとの事。
と言っても、単窯で作業されて、もう既に何十年も経っていますが...


窯入れして火を入れても、やはり窯の中では場所によって温度が変わってしまいます。
窯手前に入れたものと奥に入れたもので、焼き上がりがある程度統一できるよう、器を入れる場所によって釉薬を変えているそうです。



永見窯の作業場です。
無駄な灯りがなく、ラジオが流れ扇風機の音がする。ところどころに、永見さんのユニークさが垣間みれる言葉や、永見さんが遊びがてらに作られたであろうカメや埴輪があったり。轆轤の周りには道具がシンプルに置かれ、夏は蚊取り線香が。冬はストーブがつけられます。
本当に静かなところです。



現在、引き出物の注文のボウルを作っているところでした。作っては干して素焼きをしての作業の連続です。
夏が終わると、干してもなかなか乾かないので、また更に時間がかかるとのこと。大変な作業です。

その場で色々と注文をお願いし、こんなものを作ってもらえないだろうかと新作のお願いもしてみました。快く(たぶん...)受けて下さいましたが時間はかかるのだろうと覚悟しての注文です。これだけの行程を1から10までお一人で作ってらっしゃるのですから、当然です。

帰り際、永見さんから嬉しい頂き物がありました。
いつもお見送りして頂くのですが「ちょっと待って!」と作業場に戻られたと思ったら「いい楊枝入れがないから自分で作ってみたんだけど、どちらがいいですか?」と面取り違いの楊枝を見せて下さいました。この感じがとても永見さんなのです。気取りがなく温かで、いつも好奇心旺盛。アンテナがいつもあちらこちらに向いている感じです。こちらの面取りの幅が太い方を頂き、御礼をお伝えし後にしました。
永見窯裾野の田園風景と合わせて。

島根の旅 その2 - 湯町窯へ

2012年8月25日 土曜日


島根県立美術館の民藝展に立寄り、車でほど近い湯町窯へ向いました。


昨年2011年 日本民藝館賞を受賞されている湯町窯。
ガレナ釉と呼ばれる黄色い釉薬も可愛らしい存在感ですし、海鼠釉(なまこゆう)と呼ばれる青い釉薬も圧巻の存在感です。

普段、自宅でも使わせて頂いている湯町窯の器たち。
例えば、小鉢はこどもたちのお椀などとして。


まるで、水木しげるの世界のようなスリップ角皿。


”大きな木こり用カップ”と名付けたくなる、たっぷり容量のマグカップ。
しっかり珈琲を飲みたい朝は、これに限ります!


こちらはおちょことしても、マスタード入れとしても重宝しています。


どれも本当に思い入れのある器ばかりで、毎日使っていても飽きがこないのです!

という訳で、本当に心躍る気持ちと緊張と。正直少し興奮状態の中、湯町窯にお伺いしました。
湯町窯窯主の福間さんにご挨拶させて頂き、お話の結果、嬉しい事にお取引させて頂ける事になりました。

「日々の暮らし」では、自分たちが本当にいいと思う窯元さんの器しか扱っていません。また、自分たちが好きな大らかな器を作ってらっしゃる陶工さんは、器同様とても素敵で大らかな方々ばかりなんです!

今回お邪魔した湯町窯の福間さんも、本当にユニークで目上の方にとても失礼かもしれませんがお茶目で素敵な方でした!


気づくと、こんなコも覗いていたりします。


そして、とても丁寧なおもてなし。お抹茶とゼリー。どちらも器と中に入るもの、両方を引き立てていて素晴しかった!ちなみに、これは私たちだけではなく、湯町窯にいらした全ての方にもたらされるおもてなしです。



窯にあるものは全て欲しくなってしまうほど、美しいものばかり。
みな、一つ一つ丁寧に作られ、窯で焼かれて作られています。


器を一枚一枚選びながらあれこれみていると、もうあっという間に数時間が経過してしまいました。
すると、今度は有名なエッグベーカーで目玉焼きとお茶を出して頂きました!

エッグベーカーは、オリーブオイルとニンニクを入れて海老のアヒージョや、マッシュルームのにんにくオイル漬けなど、他にも色々と転用がきくので本当に便利!そして何とも言えない可愛らしい佇まいです。

福間さん。どうもありがとうございました!

買付けで島根にきました。

2012年8月23日 木曜日


岡山の倉敷から車を走らせ、まるで富士山のような美しい大山(だいせん)を横目に、島根入りしました。

買付けのお話の前に。。。
買付けは食事をとる時間もなく動いているので、お世話になるのは毎回コンビニ「ポプラ」。ポプラ率が本当に高いんです!そして売っている商品も東京にはないものばかり。これが本当に面白い!
例えばこちら。袋に入ったかき氷!固まっていなくて食べ易そう。会社名もオランダフーズ、もちろん長崎です!

友人によると、広島市民球場でも売っていたとか、福岡にもあるとか、宮崎にはみぞれ味もあるなど。
でも東京では残念ながら見た事がありません。

牛乳も東京で売られていないその土地のものだったりするので、パッケージなどついジロジロ見てしまいます。
そうそう。肉まん!からしと醤油がついてくるんです!!!岡山も広島もついてくるそうですが、東京ではそんなサービスないんですよね。
こういった地方それぞれの食文化が面白い!

さてさて、そろそろ買付けのお話に入るとして...
松江市内にある袖師窯にお邪魔しました。

訪れた日は、湿度が低く日差しの強い夏らしい日でした。作業場ではお弟子さんが作業されていました。

こちらは窯主 尾野晋也さんの息子さん友彦さんと奥様の真弓さんに娘さん。


娘さんは、作業場の前にプールを出してもらい水遊びをしている最中でした。
お二人は同世代ということもありゲラゲラ笑い楽しく買付けさせて頂きました。先日の陶器市で、袖師窯のポップさを再発見したとお伝えすると、ポップという表現にびっくりされているようでしたが、袖師窯の器は使う場所や組み合わせで本当に変化するんですよね。

こちらはお日さまの下で乾かされているマグカップ。


バタバタと買付けさせて頂いた後、袖師窯のすぐ前にある島根県立美術館で開かれている民藝展に急ぎ足で向いました。


次のアポイントを考えると見れる時間は40分ほど。でも日本民藝館所有のものから始まり、後半は島根の窯元や型染め師を中心に紹介してされていて盛りだくさん。普段、袖師窯の展示場にあるテーブルまで展示されていました!

こちらは、美術館のエントランス。宍道湖を望む美しい景色が広がっています。


駆け足で見た展示でしたが、時間があれば何度でも足を運びたい展覧会でした。展示されていた朝鮮の文字絵や陶器を見ているうちに、韓国の美術館にも行ってみたくなりました。もちろん器も。

この後は車で15分ほどの湯町窯へ!

民藝の町 倉敷

2012年8月19日 日曜日


夏休みと買付けで、岡山の倉敷に来ています。

倉敷は倉敷民藝館や大原美術館を中心に、民芸やアートを見て回る場所があちらこちらにある白壁の美しい町です。
こんな壁の家やお店が欲しい...




私たちが民芸に興味を持つきっかけとなった民藝店「融(とをる)」も毎回見逃せません。店主の小林さんが厳選した窯元さんの器がさりげなく並べられています。今月24日からは沖縄の北窯展が始まるそうです。


そして「なえしろ」の店主で、90歳を超えるおばあさんが、今日もお元気かどうかも気になりチェックしてしまいます。こちらでは息子さんが作られる陶器を中心に販売されてます。


それ以外にも、倉敷堤窯からほど近い高梁川から流れる酒津樋門。夏休みには、たくさんの子供たちが訪れます。


最近では倉敷意匠の商品が揃い、スタンディングカフェなどもある「林 源十郎商店」が3月にオープンし、若い観光客の方々も増え賑やかになってきました。

主人が倉敷出身ということもあり、倉敷には年に数回帰省しますが、何度訪れても見て感じる所がたくさんある情緒のある町です。お近くの際には是非足をのばしてみてはいかがでしょうか?


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