須浪亨商店
もの好きで、ないものは自分で作る。工房の土壁を自分で補修し、革で靴まで作ってしまう面白い若者が倉敷にいるんですよ。と倉敷堤窯の武内真木さんから伺ったのはいつのことだったでしょうか。聞くと、1886年に創業した花ござ 須浪亨商店の後継者であり5代目の須浪隆貴さんでした。お祖母様から教えてもらったという「いかご(いぐさで編まれたかご)」を、現代のニーズに合わせながら、また周囲のありとあらゆる世代の人たちの話を聞いて、それを自分なりに消化し、伝統の継承といぐさの特性を踏まえながら、使いやすさを追求している須浪亨商店の商品として作り上げていく隆貴さん。工房には、隆貴さんが収集した時代や国を超えた陶器やかごなどが所狭し飾られています。それらも、また作り手の中で消化され新たなものが生み出されると思うと、興味深いものがあります。
いぐさは畳と同じ原料です。常に呼吸をしているので、その日の湿度によって柔らかさも匂いも変わります。びんかごの持ち手など湿度によっては捻りが出ますが、使っていくうちにまた柔らかくなりますし、また反対側に捻り直すと元に戻りますので安心してお使いください。
畳の色が変化するように、びんかごやなべ敷きなど、いぐさは茶系に変化していきます。そんな経年変化もどうぞお楽しみください。
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略歴
創業1886年 いぐさの生産地であり、花ござ発祥の地である岡山県倉敷市にてござを製造していました。
一時期製造が途絶えていましたが、5代目の須波隆貴さんが幼い頃からお祖母様に教えてもらった、いかごや鍋敷き、びんかごなどをいぐさで製造しています。