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俊彦窯
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丹波焼は瀬戸・信楽・越前・常滑・備前と共に日本の六古窯の一つに数えられ、その発祥は平安時代末期から鎌倉時代のはじめといわれています。850年以上の歴史を持つ焼き物の産地です。
それほどまでに歴史と伝統のある丹波焼という言葉が知れ渡るようになったのは、それほど昔の事ではありません。昭和の始めに民芸運動を起こした柳宗悦により、用途に即した健康的な品々として評価され世に知られることになりました。
篠山の美しい山々に囲まれたのどかな場所、立杭に俊彦窯はあります。
俊彦窯の清水俊彦氏は、河井寛次郎の弟子であり独立後は丹波篠山で作陶された生田和孝氏に師事されました。生田氏は丹波の土を使い、糠釉や黒釉を中心に鎬や面取りの器を作っていましたが、清水氏も師匠から受け継いだ技法と釉薬の焼き物を作っていらっしゃいます。
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清水氏は大衆の生活の用途に即した焼き物を心がけ作陶されていますが、加えて何とも品格と色気が調和良く、それでいて実用的という何とも素晴しい焼き物です。作り手ご本人の美意識があらわれているのだと感じます。
釉薬は自然のものですから、思った通りには焼き上がりません。ですが、焼きが強く上がった時もそうではない時も、それぞれの違った美しさが現れ、何ともいい焼き物なのです。年齢や性別を問わず、人を惹き付ける焼き物です。
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丹波篠山の立杭に窯を構える俊彦窯。みなさんも是非一度足を運ばれてみてはいかがでしょうか。
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