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やまほん陶房
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伊賀と言えば土鍋を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
伊賀は耐火性が強く優良な陶土の産地ですが、やまほん陶房は、その伊賀丸柱に作業場を構える工房です。ペタライトを使わずに耐火性の高い土鍋を作る、現在数少ない工房の一つです。
工房代表は、山本忠正氏。代々焼物に携わる家系でしたが、先代のお父様が昭和40年代に「やまほん陶房」を創設されました。工房は、大きく分けると先代から続く日用雑器としての焼物と、代表の山本忠正氏が個人として製作している器を作っています。
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陶房にお邪魔すると、1階は日常の器を製作。忠正氏のお母様とご年配の職人さんが手際良く作業に励まれていました。日々同じことを繰り返しながら精進していくという職人独特の空気が流れています。2階は代表の山本忠正氏のアトリエとして、やまほん陶房としてではなく山本忠正氏個人としてCLASKA等でも販売されている、真っ白な焼物が並んでいました。そして地下には、大きな窯がありそこで数多くのやまほん陶房のやきものが焼かれていました。
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大きな窯の横には型ものの土鍋や轆轤で作られた土鍋など数多く並び、工業的であり土っぽさが残る何とも言えない感情が生まれる空間です。
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やまほん陶房の工房の周りはのどかな田園風景です。
工房から少し歩くと、忠正氏の弟さんが営まれている「やまほんギャラリー」があります。こちらでは、やまほん陶房の器だけでなく数多くの作家さんの器が展示販売され、ワークショップも開催されています。
是非お近くの際は足を運ばれてみてはいかがでしょうか。
「日々の暮らし」では主に土鍋と土瓶を扱っていますが、伊賀の優良で白い土に飴釉と青緑釉の色が陶土の色に影響されることなく鮮明に発色しています。どちらの釉薬も現代の食卓に馴染み、無駄のない形状は食卓の中央に並ぶアイテムとして、気持のよいシンプルさです。
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