大久保ハウス木工舎
大久保ハウス木工舎の大久保公太郎さんが、奥様と当店の実店舗「工芸喜頓」に作っていらっしゃるものを持って来てくださったのが始まりでした。匙類は改良を重ねた片鱗が見えるほどの数をお持ちくださり、料理用のへらは当時別用途のへらが何かを叩いたような痕があることに気づき、奥様が料理用としてお使いになられていたことを知ったそうです。そこから始まった料理用のへら作り。現在では、大久保さんの代表的アイテムとなりました。とにかく使いやすいこの調理用木べら。素材は赤褐色の桜とニュートラルな色の栗の2種類があります。大きさはこの形のみ。右利き用と左利き用の2種類があります。
木の器やカトラリーにもよく使われる桜の木は、硬めの材質でキメが細かく目が詰まっているのが特徴とされています。素材としては硬くても、手に持った時の感触が心地よく、木のぬくもりを感じるのが桜の木です。また使うたびに洗い水に触れることが多い環境でも、他の木に比べ緻密で毛羽立ちにくいとされています。また、調理用ですので炒め物など油を扱うことも多いでしょうから、乾燥してしまうということもありません。栗の木は漆器にも多く使われますが、密度が高く硬さもあり、水を弾きやすいのが特徴です。胡桃の木は中庸な硬さと重さがあり、しなやかで木材として狂いが少ないのが特徴とされています。大久保さんのサーバーのように、緩やかな返しをつけることで皿や鉢に引っかけることができる作りのものには、胡桃の木が向いているのでしょう。
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